
持続可能性の課題を打破
持続可能性の推進には、より厳格な規制と業界標準の統一が必要であり、それが課題解決の鍵となります。
各国で持続可能性に関する規制が統一されていないため、持続可能性の進展が大きく阻害されています。そのため、68%のエグゼクティブが、2030年の業界目標を達成するには、規制の厳格化が不可欠であると認識しています。
さらに、業界標準の欠如とサプライチェーンの複雑化が、業界全体の持続可能性の目標達成に対して大きな障壁となっています。例えば、データ、クラウド・コンピューティング、AI業界の82%の企業は、業界標準化の欠如が持続可能性の推進を阻害していると指摘しています。一方、自動車・商用輸送業界の65%の企業は、持続可能なサプライチェーンの構築が2030年の最重要目標の一つと回答し、5G/ワイヤレス業界の62%の企業はサプライチェーン全体の持続可能性の確保が困難である点が、持続可能なイノベーションを妨げる最大の課題であると回答しています。
TEの見解
サプライチェーン全体で持続可能性の目標を達成するためには、包括的で統合的なアプローチが必要です。これは模範を示し、前向きな行動を促す取り組みである必要があります。持続可能な実践を日常業務やサプライチェーン全体に組み込むためには、サプライヤーとのパートナーシップだけでなく、自社のチームメンバーの協力も不可欠です。
例えば、TEは再生可能エネルギーの活用やエネルギー使用の改善といった省エネ製造プロセスをサプライヤーと共有しています。そして、これらの取り組みが特に成功したサプライヤーを、毎年開催するイベントで表彰し、同業者の前で称えています。
また、TEは輸送ルートの最適化により排出量を削減し、輸送の集約や、航空輸送より環境負荷の低い海上輸送の活用など、より持続可能な輸送手段への投資を進めています。
より持続可能なサプライチェーンを実現するためには、従業員やパートナー企業とともに、トレーニングを通じてイノベーションを促進し、最適な方法を実践することが鍵となります。

Teresa Dickerson
バイスプレジデント チーフ・サプライチェーン・オフィサー