パワー レジスタ

パワー レジスタの動力学

パワー レジスタは、大量のエネルギを放熱に変換することによって技術を保護します。長期的信頼性を備えたデバイスを設計するには、性能要件に対応できるパワー レジスタが必要です。設計に合わせて適切なパワー レジスタを選ぶ方法をご覧ください。

パワー レジスタは、電気世界における中心製品です。 パワー レジスタは、プリント基板 (PCB) 上に取り付けて電子回路を微調整する小型のチップ抵抗器とは異なり、高出力システム内で大量の余剰エネルギを処理するように設計されています。パワー レジスタが処理できるエネルギの流れのタイプは、連続電流から瞬間的な電力サージまで多岐にわたります。継続的な電流の代表例はバッテリーの放電です。経時的に電流を予測してマッピングすることができます。一方、電力サージは電気モータの起動時や落雷によって発生するパルスによって発生する非常に高い電流です。

チップ抵抗器とは異なり、巻線パワー レジスタは大量のエネルギの処理を担います。 そのために製品の質量は大きくなります。なぜなら、過酷な環境下での使用に耐える結線も備えたセラミック コアの周囲に抵抗線が巻き付けられているからです。巻線パワー レジスタの抵抗素子は表面積の大きさが特徴です。それによって電流が通るときに発生する熱を放散させることができます。

 

したがって、 巻線パワー レジスタは温度管理を最適化する冷却翼のあるケースに取り付けられます。材料が多いので大型のデバイスになりますが、この設計によって 1000 ワットもの電力にも耐えることができます。

熱エネルギをさらに効率的に消散させるために、すべてのパワー レジスタを放熱器と組み合わせて使用することができます。放熱器には熱損失性能を最大化する表面積の大きな専用デバイスを使用できます。設計を工夫すれば、別のヒートシンクを用意しなくてもよい可能性もあります。

 

たとえば、フレームまたはエンクロージャの上にパワー レジスタを取り付けてデバイスのボディ全体をヒートシンクとして使用する設計も可能です。どのような方法を採用したとしても、ヒートシンクを使用することで巻線パワー レジスタのエネルギ容量を 300% も増やせることには注目すべきです。

巻線パワー レジスタ
巻線パワー レジスタは表面積が大きいため、電流が通るときに発生する熱を放散させることができます。

パワー レジスタを指定する前に、設計者は当該用途における電力要件をよく理解しなければなりません。 要件を特定する効率的な方法は、抵抗器が管理しなければならない電気的負荷の規模を分析することです。この判断は電流の性質によって複雑になります。連続電流の使用を考えている場合は、設計者はエネルギ負荷のワット数を分析する必要があります。これは放熱が必要な 1 秒あたりのエネルギです。落雷などの瞬間的な負荷については、総エネルギ負荷をジュールで分析する必要があります。

 

連続用途で大型パワー レジスタを使用する好例は、電気自動車やハイブリッド車の電力システムです。これらの車両は、数百アンペアもの高圧電流を大量に使用するシステムによって駆動します。このレベルの高電流は、特にメンテナンスにおいて大きなリスクをもたらします。自動車の電源がオフのときでもバッテリーは電荷を保持しているからです。整備士は車両で作業をする前にバッテリーを安全に放電させる必要があります。バッテリー技術に大型巻線パワー レジスタを使用するとこれが可能になります。なぜなら、この設計では余剰電力が効果的に熱に変換されるからです。

お使いの技術の電力要件を理解することは非常に重要です。 それによって、デバイスでのエネルギ管理に必要となる、安全かつ信頼性の高い電気回路を作成できるタイプのパワー レジスタを選ぶことができます。 

 

必要となるパワー レジスタのタイプが決まったら、当社の幅広いパワー レジスタのポートフォリオから設計に適したソリューションを見つけてください。あるいは、 当社の製品の専門家に問い合わせることで 御社の要件の特定を当社がどのようにお手伝いできるかを確認することもできます。