レゾルバの動作原理と機能は?
レゾルバは、サーボ モータなどの用途で位置と速度のフィードバックに使用できる角度位置センサです。中空軸レゾルバは、その設計上の特長により、平均をはるかに超える寿命を提供します。さらに、高い信頼性、高精度、省スペース性を兼ね備えています。過酷な環境条件下でも、十分な機能を発揮します。機械的デバイスとして見たレゾルバは、固定ステータ部と回転ロータ部で構成されています。

 

電気的には、このロータ部に電力を供給する変圧器と角度を判断する別の変圧器で構成されています。最初の変圧器は同心構造設計になっており、機能的にはロータの角度と無関係です。角度に依存する 2 番目の変圧器は、ステータ巻線とロータ巻線で構成されています。これら 2 つの変圧器部品の巻線は、巻枠の溝に収まる巻線の本数が正弦値に相当するように設計されています。


負の正弦値は、巻線の方向を逆にすることで実現しています。ステータ コイルは、互いに角度で 90°離れた位置に設けた同じ構造の 2 本の巻線です。ロータ巻線に電流を流すと正弦波磁束が形成され、この磁束によって、ロータとステータの相対的な角度位置の関数となる電圧がステータの 2 つのコイルに誘導されます。この 2 つの電圧の振幅は、それぞれ正弦関数状と余弦関数状に変化します。したがって、適切な評価回路を使用することで、絶対角度のデータが得られます (Sine ϕ / Cosine ϕ = Tan ϕ、ϕ はシャフトの角度)。この基本的な構造のレゾルバは、一対の極を持つレゾルバ (1 スピード レゾルバ) と呼ばれます。


極の対の数は、ロータが 1 回転する間にロータ巻線とステータ巻線で電圧の正弦波分布が繰り返される頻度を示しています。極の対が多いほど、機械的精度が高いレゾルバになります。極の対が複数あると、絶対角度のデータは得られなくなりますが、レゾルバ信号をデジタル変換することで高い分解能が得られます。

 

レゾルバとエンコーダの違いは何ですか?

レゾルバもエンコーダも、機械的な移動を電気信号に変換することによってシャフトの回転位置を測定していることから、どちらも角度位置センサです。レゾルバは、高温、衝撃、振動などの過酷な環境条件下における堅牢性がエンコーダよりも優れています。レゾルバは、インクリメンタル エンコーダと絶対エンコーダとしても機能できます。エンコーダの出力はデジタル信号ですが、レゾルバの出力はアナログ信号なので、レゾルバ出力にはデジタル変換が必要です。レゾルバとエンコーダのどちらを使用するかは、具体的な用途に応じて判断します。特に、環境条件と制御回路が決め手になります。レゾルバはきわめて過酷な環境で真価を発揮しますが、エンコーダは高精度な出力が特長なうえ、簡潔な手順で制御回路に組み込むことができます。