ROV / AUV / UUV 用圧力トランスデューサ
TE Connectivity (TE) では、水中で使用できるウェット嵌合コネクタを採用した、遠隔操作無人探査機 (ROV) 用途向け圧力トランスデューサを製造しています。
圧力センサを使用することにより、海中での測定が可能になります。 通常、遠隔操作無人探査機 (ROV: Remotely Operated Vehicle) は、エンクロージャ内に設置されて油圧回路に接続されている、または海水中に完全に露出している、圧力ポートによって海中に潜航します。ROV の潜航時には、圧力センサのダイアフラムに水圧や油圧がかかります。潜航深度が深くなるにつれて、圧力も上昇します。塩水の密度を 1.025 (または水温 4°C の真水に対して 2.5 % 増) として計算し、圧力と出力信号との相関関係を出すことによって機器の深度を測定できます。
センサ材料の検討
海水中に沈められる圧力センサには、環境に耐え抜くことのできるよう、いくつかの機械的側面に関する配慮が必要です。海水は腐食性の液体であるため、センサ材料は慎重に選ぶ必要があります。TE では、センサに実装する圧力センシング素子・ハウジング・電気接続部などの接液部すべてに、316L ステンレス鋼を使用しています。深海では酸素濃度が低く、海流も絶えず流れているため、すきま腐食や孔食は最低限にとどまります。機器を取り外すと大気中の酸素が入り込むため、腐食過程が始まります。適切なメンテナンス (センサなどの機器の水洗) を施すことによって、センサは長持ちします。
カスタム センサ
このほか、センサを油圧回路内に埋め込むよう設計することも可能です。特定の用途においては、プロセス接続部を油圧管にねじ込んで、ダイアフラムの反対側を非導電性の作動油に露出させます。基本的このような仕組みで差動圧力トランスデューサを形成して、作動油との相関関係をもとに油圧を測定します。