rf ソリューション

厳しい性能要件に応える性能、小型

高耐久光ファイバ コネクティビティ ソリューションを選択する際にエンジニアが考慮すべき 5 つのステップは次のとおりです

適切なコネクタを選ぶには、まず、高耐久光ファイバ コネクタの選択する際に考慮すべき 5 つのステップを理解しましょう。 最初のステップは、物理的コンタクトおよび拡張ビーム技術の識別です。 考慮すべき第 2 のステップは、用途の信号密度要件です。密度を高める要件に対応するソリューション、特に VPX 埋め込みシステムのボックス内の密度を高めるニーズに対応するソリューションは多様です。第 3 のステップは、挿入損失 (IL) と後方反射を最小限に抑えるために正しい接続方法を選択することです。第 4 のステップは、用途に最も適したコネクタ材料、フォーム ファクタ、サイズについてです。第 5 のステップは、最善のケーブル オプションを選択することです。ここでも、用途に応じてさまざまなオプションがあります。また、ケーブルがボックス内で、ボックス同士で、または狭いスペースのアクティブなデバイス同士で引き回されているかによっても各種のオプションがあります。

1.目標を理解する

目標達成に必要となる各技術の利点と欠点の兼ね合い

エレクトロニクスに関わるあらゆるプロジェクトと同様に、選択するコンポーネントの種類は、そのプロジェクトが満たそうとしている性能基準によって異なります。どのような状況でも常に機能する単一のソリューションはありません。したがって、目標とする性能を達成しようとする際にさまざまな技術同士の利点と欠点の兼ね合いを理解することが重要です。

光ファイバ コネクタは、光源、受信機、およびその他のコンポーネントを光ファイバ ケーブルに結合するために使用されます。さまざまな種類の光ファイバ コネクタがある中でそれぞれのコネクタは、通常、 2 つの接続技術のいずれかを使用しています。すなわち、光ファイバの両端を物理的に嵌合する物理的コンタクト (PC) 技術、または、ファイバ端面にレンズを使用することで光学経路の狭いエア ギャップ内の光を拡大して新たに集中させる拡張ビーム (EB) 技術です。
 

RFO 技術
物理コンタクト光ファイバ技術 (上) と拡張ビーム光ファイバ技術 (下)。

 これら 2 つのタイプから選択するときに考慮すべき事項は、次のとおりです。水・ちり・振動に対する曝露などの環境変数、挿入損失・反射ロス・不整列・直角度などにおける結線の仕上がり、修理・清浄性・摩耗に関する保全性、曲げ半径や波長帯などのケーブルの制約。動作環境と信号電力バジェットを明確に理解することは、コネクタ選択にとって極めて重要です。PC 光ファイバ コネクタ技術は挿入損失 (IL) と反射ロス (RL) を最小限に抑えながら波長帯を最大化させるという点で優れています。他方、EB コネクタは不整列、振動、ちり、摩耗に対する耐性で優れています。光学経路の微小間隙によって汚染のない物理コンタクトを維持する必要がなくなるからです。

概要図
RFO コネクタに関する物理的コンタクトおよび拡張ビームの比較
物理コンタクト (PC) と拡張ビーム (EB) 光ファイバ コネクタの特徴の比較

2.密を避ける

密度要件についてよく考える

もう 1 つの考慮事項の概要は、用途の信号密度要件です。現在、特に VPX 埋め込みシステムのボックス内の密度を高める重要なニーズが存在します。ボックス間の 110 については、小型の 38999 コネクタによって多くのファイバ経路数を確保する需要があります。単一のファイバや単一のコンタクトはますます使用できなくなっています。なぜなら、それらを束ねて複数の経路を作るスペースはないからです。代替手段は、リボンで取りまとめてマルチ ファイバ フェルールでそれらを結線することです。これは、機械的伝送 (MT) フェルール コネクタとして広く知られています。

商用データ通信の世界では、MT 光ファイバ フェルールによって、コンパクトかつ軽量フェルールに 12 ~ 96 のファイバを収められる超高密度の相互接続が実現します。過酷な環境での VPX 用途に配備される MT フェルールは、通常、フェルールごとに 12 本または 24 本のファイバを収容します。それによって、半分のVPX モジュールに最大 48 のファイバ経路が実現します。また、MIL¬DTL-38999 III シリーズ ベースの拡大ビーム コネクタもあります。これは自動ロック耐振動結合機構を備えており、最大 96 の光ファイバ チャネルを提供します。これらのソリューションによって、高い信号密度と過酷な環境性能の両方で最高の結果を得ることができます。

d38999 コネクタ
当社の D38999 シリーズ III スタイル丸型コネクタは自動ロック耐振動結合機構と最大 4 つの MT フェルールを備え、最大 96 の光ファイバ チャネルを収容できます。

3.詳細を理解する

接続方法について

コネクタの結線方法は挿入損失 (IL) と後方反射の低減のために重要です。PC 光ファイバ コネクタでは、2 つの基本的な研磨アプローチを使用できます。PC および超物理 (UPC) 端子のフラットな研摩面は、通常、デジタル光ファイバ トラフィックに使用できます。しかし、ファイバ上の光検知測距 (LiDAR) や無線周波数 (RF) 用途などの光ファイバ検知用途では、反射ロス (RL) を最小限に抑える必要があります。このような場合は、傾斜を付けて研磨したフェルール (APC) を使用して RL を最小限に抑えます。

LB コネクタでは、物理コンタクトが存在しないことで挿入力が低減されます。LB コネクタにはスプリング力がほとんど必要ないので、複数回の嵌合で一貫した IL を維持します。また、過酷な汚染環境での堅牢性も強化されています。ただし、 コストは大きくなります。なぜなら、LB コネクタではサブコンポーネントとセラミックを適切な結線および研磨プロセスと組み合わさなければならないからです。また、端子にはもともとレンズも含まれており、さらなるコストを生じます。ただし、適切に構成されれば、LB 接続は 1.0 dB 未満の一貫した IL 値を実現します

 

同じ研磨/性能の規則は MT フェルールにも当てはまります。これらはフラット (通常はマルチモード ファイバ用) 構成または APC (通常はシングル モードファイバ用) 構成にモールド成形されています。これらのさまざまな設計を結線する際に、研磨器具を変更することが主な違いです。レンズ付き MT (EB) には、通常、フェルールにモールド成形されたレンズがあるので研磨ステップは必要ありません。ただし、リボン ファイバを正確にクレーブしなければなりません。

vita 66 コネクタ
当社の耐久性を高めた光バックプレーン相互接続システムは、VPX システムの VITA 66.1 および 66.4 オープン アーキテクチャ仕様を満たしています。また、バックプレーン/ドーターカード構成で、高密度、ブラインド メイト光ファイバ相互接続を提供します。光ファイバ リボン ケーブル相互接続は、MT フェルールを使って、バックプレーン経由で着脱可能なシステム モジュールに給電を行います。

4. コネクタを理解する

その材料、フォームファクタ、サイズについて

固定チューブを使用してファイバ端を保護調整するフェルールは非常に重要なコネクタ コンポーネントです。光ファイバ フェルールは、セラミック、金属、複合材で構成することができます。一般に、PC コネクタのファイバ フェルールはセラミックまたは金属からできています。各材料には利点と欠点があります。セラミックや金属のフェルールは、通常、過酷な環境での用途に使用されます。

フェルールはインサートでサポートされています。インサートも各種の金属、複合材、ポリマ材料で用意されています。利点と欠点の兼ね合いは、通常、重量の小ささと、耐久性の高さや幅広い液体との材料の互換性、そして場合によってはインサート上にフェイス シールを取り付ける必要性になります。

さまざまなコネクタ フォーム ファクタが利用できます 。すなわち、角形スタイルおよび D38999 丸型スタイルと、金属およびコンポジット シェル、インサート、関連コンポーネントです。通常、使用されるシェルおよびその他のコンポーネントは銅線バージョンのものと同じです。しかし、インサートは光ファイバ端子専用、または場合によってハイブリッド (銅線および光ファイバ) 端子専用です。後者は、通常、低嵌合用途で使用されます。なぜなら、銅からの酸化物が光ファイバ端子を汚染する可能性があるからです

5.熟知する

新しい配線オプションについて

光ファイバ ケーブルは主に 5 つのコンポーネントから構成されます。すなわち、コア、クラッディング、コーティング、強化ファイバ、ケーブル ジャケットです。ケーブルについての考慮事項は、ケーブルがボックス内で、ボックス同士で、または狭いスペースのアクティブなデバイス同士で引き回されているかによって左右されます。

これまで述べたきたように、マルチ ファイバ リボン ケーブルは複数の経路を収容できます。また、リボン ケーブルは個別の端子に振り分けることができます。これは、多くの場合は、トラフィックが複数箇所またはエンドポイントに引き回される場合の I/O ボックス コネクタへの VPX バックプレーン上の MT フェルール間になります。

光ファイバ フレキシブル回路アセンブリ (FCA) は、フレキシブル フラット リボン ケーブル (FFC) の上位バージョンです。単一の堅牢な基板上に精緻に配置された数百または数千もの個別のファイバから構成されます。FCA は、高速電子回路の実装に適したマルチファイバ管理ソリューションを提供します。FFC には次のような利点があります。
• カード対カード用途やバックプレーン用途の両方に完全にカスタマイズ可能。たとえば、ある防衛用途では、現在、3,000 経路 FCA を使用しています。
• 薄膜シーリングによる丈夫なファイバで、過酷な環境の航空宇宙、商用、ミリタリ航空機、防衛システムを保護。
• クロスオーバーを使用して応力を最小限に抑えつつ複雑な取り回し配列に適合する汎用性。
• 1 枚のバックプレーンと同一の速度で動作する FFC を通してパラレル トランシーバからすべての I/O を利用することによる 2 枚のプロセッサ カード間の高速バックプレーンレベル速度。さらに、厳しい耐放射線強化や揮発性有機化合物の要件がある従来の航空宇宙および防衛 (A&D) 用途ならびに宇宙用途への対応に新しい材料セットが利用できるようになっています。過酷な環境用向けの高耐久ファイバ コネクタの詳細については、TE Connectivity オンライン ストアをご覧ください。
 

光ケーブル フレックス ケーブル アセンブリ製品
用途の広い当社の高密度光ケーブル フレックス回路用ケーブル アセンブリ製品は、カード対カードやバックプレーン用途への利用が可能で、 ケーブル アセンブリ製品の設計・接続・ルーティングに複数のオプションを提供します。