セルラー・GPS・Bluetooth 接続に対応でき、超小型デバイスに適合して長いバッテリー寿命をサポートし、日々の摩耗に耐えられるアンテナ ソリューションについて、TE Connectivity (TE) がどのように Littlebird をサポートしたかについてご覧ください。
お客様: Littlebird Connected Care
フォーカス: リアルタイム バイオメトリクス通知によって両親や介護者を子どもたちとつなぐ
ソリューション: Littlebird Toddler CareTracker ウェアラブル デバイスおよび安全なデジタル プラットフォーム
場所: ワシントン州シアトル
ウェブサイト: https://www.littlebird.care
設計上の課題
• リアルタイム コネクティビティ
• 小型化
• 無線キャリアの規格に適合する超小型サイズ形状ハウジング マルチ多周波数帯アンテナ
• 長いバッテリー寿命
• 堅牢性/防水性
Littlebird Connected Care (Littlebird: www.littlebird.care) は、独自の医療接続 SaaS AI プラットフォームや IoT ウェアラブル デバイスを提供しているデジタル医療企業のパイオニアです。
Littlebird の セルラー/GPS/Bluetooth 対応デバイスは多くの栄誉と評価を受けてきました。たとえば、Fitbit および Oura Ring 製品と共に Fast Company の Wellness Design and Innovation Award の受賞、JPMA: Built for Baby 2022 Technology Innovation Award の受賞、Geekwire Award の「Invention we Love」への選出、Top 2023 Start to Watch の受賞などがあります。
データ人口統計グリーンスペースに作成された、テザリングに対する Littlebird の Bluetooth 証拠保全アプローチは、両親や介護者のリスクを低減し、長期的に健康転帰を改善することを目的としています。Littlebird は、介護者の介護対象者に対する 3 つの重要な疑問に答えます。すなわち、どこにいるのか、誰と一緒にいるのか、どういう状態なのか、の 3 つです。
低レイテンシとシームレスなコネクティビティの必要性を考えると、Littlebird デバイスには、セルラー・GPS・Bluetooth 接続に対応でき、超小型のサイズ形状に適合して長いバッテリー寿命をサポートし、日々の摩耗に耐えられるアンテナ ソリューションが必要でした。また、対処が必要となる規制についての課題もありました。
「医療監視下にある幼い子ども、障害のある人、高齢者などの大切な人と常につながり続けることは重大な必要性があります。TE は、デジタル医療コネクティビティにおける 450 億ドルのギャップにいち早く気付き、この分野に目を向けてくれました。TE のサポートには感謝しています。国家的な賞や評価は彼らのおかげです」と、Littlebird Connected Care の CEO、Monica Plath 氏はコメントしています。
パートナシップによるソリューション
• レーザー直接構造化 (LDS) 技術を使用したカスタム多周波帯マルチモード高性能アンテナ
• RF と性能の知識を利用
• お客様、デザイン ハウスおよびベンダーとの緊密な連携
• 規制およびキャリアの性能に適合する RF システム設計の専門知識
Littlebird の CareTracker デバイスの超小型サイズ形状を考慮すると、標準の既製型 Bluetooth・LTE セルラー・GPS アンテナ ソリューションの TE の強力な製品ラインナップでもデバイスの設計要件を満たしません。厳しいキャリア要件を遵守するため、設計には独創的なカスタム RF/アンテナ アーキテクチャが必要でした。このような制約があったことから、TE は Littlebird のニーズを満たすカスタム ソリューションを提案しました。
アンテナ性能全体に影響を及ぼす可能性のある要素はいくつもあります。たとえば、グランド プレーンの寸法、近傍の金属コンポーネントまでの距離、アンテナの位置、RF フィードの配置、PCB レイアウト、選択するコンポーネントです。TE のグローバル開発チームは、6 か月にわたって Littlebird、そのデザイン ハウス、受託製造業者などと密接に連携し、システム レベルの要件を満たして FCC 承認を得るために、独創的な方法でアンテナ アーキテクチャ ソリューションを設計、最適化、試験しました。
最終設計では、LTE セルラー・Bluetooth・GPS 機能を 1 箇所に組み合わせたカスタム LDS アンテナを利用しています。LDS は Molded Interconnect Device (MID) の作成に使用される最高水準の技術であり、高周波、機械的・電気的機能を 1 つのコンポーネントに統合することによって、アプリケーション内のスペースを節約することができます。PCB などの基板では 2 次元配置という制約があるのに対し、LDS では 3 次元で設計し、3 次元のルーティング機能を持たせることができます。また、LDS は、アンテナ キャリア上の 3D 表面 (従来の製造方法では使用不可) を利用してより広い帯域幅と高い効率を実現することで、アンテナ性能の向上も可能にします。CareTracker の LDS アンテナのハウジングには超音波溶接用のリングも付いています。これは、組み立てられたデバイスを密閉して防水性と IP67 保護等級を実現する上で有用です。
RF 信号をアンテナに接続するため、TE のスプリング フィンガ端子も設計に組み込まれました。スプリング フィンガはシールド フィンガ、グラウンディング スプリング、ユニバーサル グラウンド コンタクト、クリップとも呼ばれ、単一接点の表面実装可能な内部コネクタとして PCB 上で複数の機能を持ちます。小型化用途では、設置面積の小ささとスケーラビリティを考慮すると、スプリング フィンガ端子は接地・アンテナ給電・電磁干渉 (EMI) シールドに対応する最良の選択肢の 1 つです。
最終設計ソリューションは、LTE・GPS・Bluetooth に対応する市販のウェアラブル デバイスのうちで最小かつ最高性能レベルになりました。ワシントン州シアトルの YMCA は、大規模なデイケア プログラムの一部で Littlebird の Toddler CareTracker を利用する最初の組織になる予定です。TE、Littlebird、そのデザイン ハウス、ベンダーの緊密な連携によって Toddler CareTracker が現実のものとなり、介護経済全体に好影響を与える可能性もあります。
TE のテクニカル プロジェクト マネージャである Jung Hyun Kim は次のように語ります。「この革新的な製品機能の開発をサポートできてたいへんうれしく存じます。このプロジェクトは、TE の専門家によるグローバル チームと一体になった共同設計作業によって成功に導かれました」
TE の RF エンジニア、Il Yong Oh は次のように付け加えます。「すべてのつながりを価値あるものにするという TE の目標を鑑みて、Littlebird の成功をうれしく思います。引き続きサポートを続けていきます」
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