ConnecTEd World へようこそ。これは、つながる世界に影響を与える話題のトピックや、今日の不可能を明日の驚きに変える技術に関心をお持ちのエンジニア向けのポッドキャストです。
Tyler (T): こんにちは。TE Connectivity が提供する ConnecTEd World ポッドキャストへようこそ。このポッドキャストは、つながる世界に影響を与える話題のトピックに関心をお持ちのエンジニアの皆様向けに配信しています。私は司会を務める Tyler Kern です。本日はご視聴いただき、誠にありがとうございます。本日のゲスト、Felisa Chuang さんは、TE Connectivity の RF・アンテナ部門のプロダクト マネージャです。今回は私たち 2 人が、成長著しい IoT 市場のワイヤレス ソリューションについて語り合います。それでは、Felisa さん、今日はお越しいただき、ありがとうございます。
Felisa (F): 皆さん、こんにちは。Felisa Chuang と申します。本日はお招きいただき、ありがとうございます。
T: こちらこそ、よろしくお願いいたします。お忙しい中、時間を割いていただいたことに感謝します。早速ですが、IoT デバイスの導入に関する業界トレンドと最近増えているユースケースについてお話しいただけますか。
F: スマート メータ、スマート ビルディング、スマート シティなど、成長しているデバイスは数多くあります。たとえば、照明、一体型ソーラー、スモール セル カメラ、スマート ホームなどがそうです。TE では、特に急成長している 2 つの分野に注目しています。1 つはスマート トラッキングで、もう 1 つはスマート ビルディングです。
T: なるほど。では、ワイヤレス接続市場の最新のトレンドは何でしょうか?先ほどおっしゃったように、TE はスマート トラッキングとスマート ビルディングを取り巻く状況を注視しています。ワイヤレス接続の最新のトレンドについてお話しいただけますか。
F: はい、5G はもちろんワイヤレス市場の大きなトレンドです。しかし、装置間通信を振り返ってみると、UWB、WLAN、Zigbee、Bluetooth といった低電力ネットワークをデータ送信に利用することが IoT の採用を後押ししてきました。それに拍車をかけたのが、NB-IoT、LTE Cat-M、5G 高効率伝送のような LPWAN の登場です。これらの技術は IoT の成長をさらに加速させました。3G と 4G は人間同士のワイヤレス通信を促進しましたが、5G には「モノ」同士の接続を大幅に向上させる力があります。これがパラダイム シフトを引き起こし、産業や環境に関連するさまざまな問題を解決する手段として高度な IoT ソリューションの開発に目が向けられるようになりました。
T: 確かにそうですね。Felisa さんは 5G が時代を動かす主役になるとお考えなのでしょうか?
F: はい。
T: 私もそう思います。では、今おっしゃったような 5G のようなトレンド、いくつかのものが組み合わされた当社の統合コネクティビティ、そういったトレンドはエンジニアにとってどのような新たな課題を生み出すでしょうか?
F: はい、エンジニアの視点から見ると、5G IoT デバイスの使用を決断するにあたって基本的な要件がいくつかあります。まず、一般的なこととして、クリーンな伝送のための高い効率と最適化されたバッテリー寿命が必要です。ご経験があると思いますが、携帯電話を使用するとき、バッテリー切れは本当に困りますよね。2 つ目の要件は、高品質な伝送、つまり干渉やノイズによる信号の中断を防ぐことです。3 つ目は、過酷な環境での耐久性です。乾燥した場所にも湿気の多い場所にも耐えられる堅牢な設計が求められます。さらに、コンパクトな設計も必要です。デバイスの小型化は今後も一層進むと考えられます。小型フォーム ファクタの設計は非常に重要です。また、5G では、エンジニアにとっての課題として、デバイス内で複数の周波数を扱わなければならないことが挙げられます。そのため、ますます多くの帯域幅と互換性を小さなデバイスに詰め込む必要があります。そして、5G デバイスは常にグローバルなセルラー ネットワークを要求します。これもエンジニアにとって大きな課題のひとつです。
T: わかりました。話は変わりますが、Felisa さんは TE Connectivity に 13 年以上勤務されています。これまでの経験から、お客様やエンジニアが直面している課題を理解するにはどうすればよいか、どのようなものがソリューションの候補となり得るかについてお話しいただけますか。実際の経験談や、このような課題にどのように取り組んでいるかを少しお聞かせください。
F: はい。先ほどスマート トラッキングとスマート ビルディングについて触れましたが、スマート トラッキングの状況を例として挙げます。グローバル追跡に注目したスタートアップ企業は、さまざまなアンテナを使用してデバイスを製造しました。この追跡デバイスは小さなものと考えることができます。しかし、現在では、それが商用のものであれ、グローバルなものであれ、追跡装置は一般に大きくて重量があり、作るのに多大なコストがかかります。そのため、チップ アンテナを使おうと考える場合があります。チップ アンテナは通常、複数の帯域に対応していません。チップ アンテナはサイズが非常に小さく、通常は単一の帯域を参照するからです。追跡データの送信にもっと多くのセルラー帯域幅が必要で、そのことがいかに複雑であるかを企業が理解していなかった場合は、無線周波数が必要となることがあります。これはボトルネックになります。TE のエンジニアリングの観点から見ると、私たちはさまざまなソリューションを提供できます。たとえば、携帯電話のような、センサなどのデバイスを小さなデバイスに統合した再利用可能なスマート システムを構築しようとしているお客様には、5G 接続用のカスタム設計の埋め込みアンテナを提供できます。また、アンテナを軽量化することもできます。FPC タイプのように他の材質を使用したり、メダル ショットで一体化する機械部品にしたりすることも可能です。あるいは、他のコンポーネントと組み合わせて低コスト化と小型化を実現することもできます。また、3D タイプ、または SMD アンテナを採用してすべてのデバイスを統合することもできます。これらはすべて、スマート トラッキングを実現するソリューションとなります。
次にスマート ビルディングについてですが、私たちはスマート ビルディングについて語るとき、自宅を建築する場合を想像します。自宅を建築する際は通常、防犯や移動しやすさについて検討するでしょう。駐車場のように、駐車を自動化するワイヤレス デバイスと接続したい場合もあります。家の中では、コーヒー メーカーや TV などのアプリケーションと接続し、1 つのデバイスですべてのものを制御したいこともあります。つまり、スマート ビルディングやスマート ホームでは、システム全体にますます多くのアンテナが必要になります。そして、そのワイヤレスは互いに会話します。ですので、他のアンテナに干渉しないアンテナを開発する方法、または互いに干渉しないアンテナを選ぶ方法を検討する必要があります。さらに、これらのデバイスは互いに通信します。MIMO (マルチ入力マルチ出力) アンテナ アセンブリを使用すれば、広い範囲をカバーする高品質なワイヤレス サーバを実現できます。あるいは、スマート室内カメラをサポートしている埋め込みアンテナやクラウド ベースをカスタマイズし、すべてのセキュリティ システムを制御することもできます。たとえば、個人用のキー カード、何らかのリンク、携帯電話への Bluetooth リンクなどです。こうしたことが、複雑な問題を解決するための私たちの考えです。先ほど言いましたように、スマート ホーム デバイスの設計には 3D アンテナ アセンブリが適しています。
T: わかりました。ところで、私は現代の多くの人たちはスマート ビルディング機能のある家に住み、スマート ビルディング機能のある職場で働くことを望んでいると思います。それはすべてのものが協調した相互接続性をもたらし、さまざまなものを追跡できるからです。ビルの管理者にしてみれば、HVAC システムやセキュリティについて何が起こっているかがすぐにわかれば、これほど有益なことはありません。スマート照明もしかりです。これらすべてのものを追跡可能にすること、継続的に追跡することは、私たちが進歩するうえで重要だと思います。テクノロジーが今それを可能にしているのですから。
F: 私も同意見です。スマート ビルディングについて考えてみましょう。ビルに入ると、通常はすべてのものが自動的に接続されます。そして、将来は、おそらく個人用の電子カードを使用して多くのものにアクセスできるようになるでしょう。スマート ペイのような支払いはもちろん、エレベーターに乗るのにもスマート技術が必要になるかもしれません。そして、手持ちのモバイル デバイスがすべてのデータを受信します。スケジュールのように、その日に行うすべてのことを把握できるようになります。私は、スマート ビルディングは多くの情報を組み合わせることができると考えています。最も重要なのはセキュリティです。i クラウドやクラウド サーバでセキュリティを管理する方法がきわめて重要になります。
T: そうですね。次に、Felisa さんが特に関心を寄せている今後の開発分野についてお聞かせください。興味をお持ちのもの、世界を変える可能性を秘めたものなど、何でもかまいません。どのような分野に特に関心がありますか?
F: テクノロジーの面から見ると、私たちはテクノロジーの世界に暮らしています。そして、この世界には多くの不確実さがあります。テクノロジーは私たちを絶えず前進させます。相互接続されたデバイスはデータの送信と共有を可能にします。これには、物理世界と仮想世界のギャップを埋める力があります。IoT は、これらのデバイスを日常的な設定にリンクさせることで、スマートな環境の構築を推進します。このテクノロジーのおかげで、人々の暮らし、企業のビジネス、場合によっては社会全体がよりスマートで快適なものになります。また、テクノロジーは私たちの急速な成長を促します。私は、今後 2 つの大きな変化が訪れることを予感しています。1 つは超小型化で、もう 1 つは統合です。たとえば、超小型化は小さなウェアラブル デバイスにうってつけです。全国民または野生動物に微小な追跡チップが埋め込まれることさえ考えられます。統合は、センサ、スピーカ、コネクタの統合です。たとえば、地震や気候変動といった何らかの変化を事前に検知できます。海では波や激しい嵐を検知できます。スマート トラッキングシステムを野生動物に組み込めば、動物の保護に役立ちます。野生動物を追跡し、絶滅を防ぐことができます。私はスキューバ ダイビングが好きで 10 年以上の経験がありますが、この 10 年間で地球や世界が大きく変化したと感じています。特に魚類がそうです。サメ、ジンベイザメ、マグロには 10 年間一度も遭遇したことがありません。これは私たち人類に原因があると思います。あるいは、気候変動が原因かもしれません。しかし、私は常に、こうしたことに私たちのテクノロジーを利用できないかと考えています。たとえば、スマート コントロール システムのようなワイヤレス追跡システムがあれば、これらの野生動物の助けとなります。それはなんと素晴らしいことでしょうか。ご存知のように、地球温暖化の影響でホッキョクグマは絶滅の危機にあります。とても悲しいことです。私たち人類はテクノロジーを享受していますが、他の野生動物のために何もすることができません。だから、私は常に、何かをするため、世界を救うために統合システムやワイヤレス接続のような私たちのテクノロジーを利用できないかと考えています。
T: 意義深いお答えをありがとうございます。まったく個人的なご意見なのですよね?Felisa さんは愛するものを例に挙げて、ご自身の仕事で成し遂げたいことを明確にしてくれました。自然な暮らしやスキューバ ダイビングを好む Felisa さんは、TE に勤務しながら、どうすればこれら 2 つのものをひとつにできるかを自問しています。今のお話は、このテクノロジーをどのように活用すれば世界がもっと豊かになるかを示す絶好の例だと思います。コネクテッド ビル、追跡、ワイヤレス追跡のようなものだけでなく、野生動物とも接続し、野生動物が保護されるようにする。このテクノロジーの未来に向けた可能性を提示する本当に良い例でした。
F: ありがとうございます。
T: 本日の ConnecTEd World ポッドキャストは、TE Connectivity の RF・アンテナ部門のプロダクト マネージャ、Felisa Chuang さんにお越しいただき、ワイヤレス IoT 市場に関する有益なお話をお聞きしました。Felisa さん、どうもありがとうございました。
F: こちらこそ、ありがとうございました。
T: 皆さん、本日はご視聴いただきありがとうございました。今回のエピソードはいかがでしたでしょうか。今後も続々とエピソードを配信していく予定です。次回までに、Apple Podcast または Spotify でサブスクリプションに登録して、つながる世界、ワイヤレス ソリューション、これらの関連トピックに関する最新情報をお待ちください。登録をお忘れなく。それでは、次のエピソードでまたお会いしましょう。ご視聴いただき、誠にありがとうございました。
チャットを閉じてもよろしいですか?
情報を入力し、チャットを開始してください。