電気自動車の充電インレット

高度な熱モデリングによる急速充電の実現

次世代モビリティに向けた進化は、車両のアーキテクチャに大きな効果を及ぼすと考えられます。当社のホワイト ペーパーをダウンロードし、詳細をご覧ください。

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次世代のモビリティを形成するのは、より安全で持続可能性と利便性に優れた移動手段です。 当社のビジョンは、車両アーキテクチャの物理面とワイヤレス接続の課題に対応できるエンジニアリング ソリューションを生み出すことであり、このビジョンの重要な要素となります。

電気自動車を 10 分で充電するための技術

次世代電動パワートレインの設計で重要な検討事項として、電気系の効率のみではなく、航続距離、燃費、信頼できる充電時間もあります。熱マネジメントが技術革新の重要な領域の 1 つとなります。適切な熱管理により、高電流充電に対応できる軽量で省スペース性に優れたコンポーネント設計が実現します。

急速充電の目的は、300 km を航続できるようにバッテリーを 10 分未満で充電することにありますが、その充電動作に伴い、電気自動車のどのような通常動作の場合よりも、はるかに高い熱負荷が発生します。

350 kW

電気自動車(EV)で長距離航続を実現するには、高電流 DC 充電 (HPC DC)に分類される 350 KW の電力で急速直流充電します。

10 分

HPC の目的は、300 km の航続距離を 実現するための充電時間を 10 分に 短縮することにあります。

300 km

350 kW の電力で充電することにより、最大限の充電時間で最大 300 km の航続距離を上乗せできる見込みがあります。

急速充電を目指すコネクティビティ

従来は、電流負荷の時間経過を測定してリレー技術とヒューズ技術の制約を試験し、それに基づくディレーティング モデリングから、レギュレータによって端子設計とコネクタ設計の電力定格が決まっていました。見かけ上、これらのモデルは、電流負荷のピークとその継続時間をシミュレートしようとするものです。しかし、これらのモデルは離散的な二乗平均平方根値(RMS)のプロファイルに基づいており、現実の用途ではほとんど発生しない静的条件をシミュレートしていました。

 

このような手法は過剰設計の原因となります。経年劣化を考慮した安全マージンが上乗せされることもあり、サイズ、重量、コストが過剰な設計が生まれていました。

急速充電の目的は、300 km の航続距離を実現するための充電時間を 10 分に短縮することにありますが、時間の加速率を 16 倍にすることは、熱損失が 256 倍に増加することでもあります。

 

当社では、業界が求める充電性能の実現を目指し、ワイヤとコンポーネントの現実的な寸法設計を達成する新たなアプローチを推進しています。このアプローチでは、熱モデルと電気モデルとの連携の作成および電流プロファイルと温度プロファイルとの関係の分析を、あらゆる電気パワートレインの配線で実施します。