木々の立ち並ぶ鉄道路線

ケース スタディ

鉄道システム性能の向上

TE Connectivity (TE) とフランス国有鉄道 (SNCF) は、協力してオーダーメイドのドロッパの設計を行い、その取付けを容易にするための専用ツールも開発しました。

フランス国有鉄道は高速鉄道路線の開発と構築のパイオニアです。その設備の信頼性を確保するため、TE とこの国有鉄道は綿密な協力のもとで、革新的なドロッパを開発しました。

ドロッパはカテナリ式架線の重要なコネクタであるため、全体的な鉄道システム性能の中でも根本的な役割を担っています。 

 

フランス国有鉄道がそれまで使用していたドロッパは、上部と下部の部品が関節接合されていたため、機械的挙動は優れていましたが、関節接合のため電気的性能が十分ではありませんでした。

この吊架線とトロリ線の間の電気接点損失を打開するため、200 m (最大) ごとに放電接続が敷設されました。

放電接続の余分な重量により局部的にトロリ線に弛みが生じ、それによって列車の速度に限界が生じていました。

「特殊な状況においても、TE はその実力を証明しました。その革新的なソリューションによって、TE は重要な鉄道部品のサプライヤという地位を確保しています」。

220,000

現在使用中の型番数

1996

TE のドロッパがフランス国有鉄道に公認された年

147,000

2014 年 ~ 2016 年の間に取付けられたドロッパの数

フランス国有鉄道と TE のエンジニアリング チームは、電気的性能を低下させることなく高度な機械的挙動を保証する革新的なソリューションを求めて協力しました。 

そして、ネジもボルトも使わずに、機械的性能と電気的性能の両面に優れたドロッパを設計しました。 

高度な電気的挙動を保証するため、ドロッパは上部と下部で接合されたままです。吊架線とトロリ線間の電気接点を継続的に維持するため、上部と下部の両方にバインド用ケーブルが加えられました。 

さらに、新しい革新的なドロッパの取付けを容易にする SIMAGRIF という専用ツールが開発されました。

高速鉄道路線の開発と構築における世界のパイオニアであるフランス国有鉄道は、高い信頼性と鉄道路線のスピードを確保する必要に迫られていました。

要求の厳しい鉄道用途向け製品の開発および供給について長年にわたる専門知識と経験を持つ TE は、この新しいドロッパと専用ツールを開発し、テストを重ね、製造へと導きました。 

SIMEL ドロッパはこれまで 20 年以上にわたって現場に取り付けられており、その高い信頼性を誇る性能は今も変わりません。