油井向けコネクタ

 TE は SEACON 製品シリーズにおいて、HP/HT すなわち高い動作圧力 (最大 15,000 psig)、高い動作温度 (最高 300°F)、 スペース上の制約、コネクタからの油井内の液体の侵入を防止するハーメチック シールに関する要件など、油井用途で求められる独特の仕様に適した、膨大な製品の開発・試験を実施してきました。

SEACON 製品シリーズは、油井向け電気的インサート/ブーツ、空中嵌合コネクタ、電気/光ファイバ コネクタ、水中嵌合対応光ファイバ/電気コネクタ、油井向けコネクタなど、油井向けコネクティビティを完全網羅しています。

 第 3 世代の G3 コネクタは、既存の HydraLight 技術を活用しており、シングルモード/マルチモード光ファイバのいずれかで、6 つのチャネルをご利用いただけます。G3 コネクタは、ロー プロファイル型光ファイバ接続と操作のシンプルさ兼ね備えており、低損失の光学性能が求められる気密接続インタフェースに最適です。このコネクタは、フラットな接点または傾斜を付けて研磨した接点を選択でき、信号通信システムや、チュービング ハンガ接続、ツリー接続、ライザ監視システム、石油ガス田維持用地震探知システム (LoFS) などの光学測定/センシング システムに最適です。

 要件の厳しい油井環境向けに設計・開発された、小型のコンパクト コネクタ。困難さを極める条件に特化して、材料・設計を選択しています。コンパクトなこのコネクタは、サイズを最小限に抑える必要のある幅広い用途に適しています。

 この 8 極コネクタ ペアは、センシング パッドにつながるアーム内に取り付けられる配線ツールを想定して設計されました。つまり、ツールを回収すれば、工具や特殊な訓練なしでもセンシング パッドを手早く簡単に交換できることになります。油井内の高圧・高温の液状物質に直接さらされるため、コネクタはフロロエラストマ内に成形されています。ケーブルには ETFE (エチレン テトラフロロエチレン) 製の外部ジャケットが設けられていることから、ケーブル ジャケットへのシールには被覆技術が使われてきました。こうすることで、非固定側は現場で取り付け可能になりますが、はんだ付けが必要です。接続理念は、TE が提供している WET-CON コネクタシリーズの標準タイプをベースにしています。ピン接点のシール径は一定で、ソケット穴に差し込んだとき、一体成形された 2 つの O リングとこの径を突き合わせる形になります。つまり、接点とアースの間には 2 つの O リングシール、異なる接点どうしの間には 4 つの O リングシールが設けられていることになります。設計時点で圧力差がないため、コネクタ ペアは優れた耐圧性を備えています。