TE NEWS: TE Connectivityのリレーは、前例のない水星へのミッションに搭載

堅牢で高信頼性高電圧リレーKILOVAC K41Rは、
歴史的なBepiColombo宇宙船で使用

公開

10/06/21

メディアからの問い合わせ

Aerospace, Defense & Marine 大橋 千栄
TEL: 044-844-8730
E-mail:ohashi.chie@te.com

スイス、シャフハウゼン

2021年10月6日

接続およびセンサの世界的なリーダーであるTE Connectivity(NYSE:TEL、本社:スイス、シャフハウゼン;以下「TE」)の小型製品が、BepiColombo(ベピコロンボ)宇宙船の欠かすことのできない部品として10月1日に水星フライバイを行いました。 2018年に開始されたBepiColombo計画は、欧州宇宙機関 (ESA)と宇宙航空研究開発機構 (JAXA)の共同ミッションであり、太陽系で最も小さく、最も探査がされていない地球型惑星へ、7年間の惑星間飛行を行うものです。 この探査では水星を調査し、より深く理解するという使命があります。 科学ミッションには2つの惑星探査機である、水星表面探査機と水星磁気圏探査機が含まれます。 両探査機とも水星移動モジュール(軌道間輸送機)によって地球から水星軌道に運ばれます。そのモジュールには、TEのKILOVAC K41Rという堅牢且つ高信頼性高電圧リレーが使われた高出力電気推進システムが搭載されています。

 

KILOVACのリレーは、1970年代に月面着陸装置に初めて搭載されて以来、40年以上にわたって宇宙アプリケーションで使用されてきました。 現在、国際宇宙ステーションやNASAの火星探査「キュリオシティ・ローバー」、さらには宇宙衛星などにも幅広く使用されています。

 

TEのAerospace, Defense & Marineシステム・アーキテクチャのシニアマネージャーであるKarl Kittsは次のように述べています。「KILOVACリレーは、宇宙ミッションやアプリケーションでの信頼性が実証されている長い歴史を持っています。 広範なテストをすることにより、リレーのアプリケーションへの適合性に高い信頼性がもたらされました。また、長年にわたってリレーを使用してきた多くのエンジニアにとって、KILOVACリレーは最も厳しい環境下での堅牢な信頼性の代名詞となっています。」

 

KILOVAC K41R高電圧リレーは、真空誘電体を使用することで、長さ2.5インチ、重さ1オンスのコンパクトサイズを実現しました。 機械的寿命は100万回、動作速度は6ミリ秒と高速で、宇宙用アプリケーションに適した信頼性の高いソリューションとなっています。 高電圧リレーは、宇宙船の姿勢、方向、速度を制御するための電気推進に必要な低電圧と高電圧の電力分配に重要な役割を果たしています。

 

TE のAerospace, Defense & MarineのプログラムマネージャーであるPeter Kohlmeierは、次のように述べています。「これらのリレーは、高電圧を扱いながら宇宙環境の過酷な条件で動作することができるため、BepiColombo宇宙船のようなミッションに特に適しています。過酷な環境下での性能、信頼性、安全性は、宇宙産業を担う方々にとって非常に重要な優先事項であり、TEはこれらの優先事項に沿ったエンジニアリングの専門知識を持っています」。

 

BepiColombo宇宙船ミッションは、イタリアの数学者・技術者であるGiuseppe (Bepi) Colombo(ジュゼッペ(ベピ)・コロンボ)氏にちなんで命名されました。計6回のフライバイイベントを経て、2025年12月5日までに水星に到着する予定であり、水星に到着するミッションとして3番目となります。

TE について

TE Connectivityは、インダストリアル・テクノロジーリーダーとして、より安全で持続可能な社会の実現、より豊かな、つながる未来の創造に貢献しています。TEのコネクティビティおよびセンサーソリューションは、広範囲の分野にまたがり、パワー、シグナル、データの伝送を実現し、次世代トランスポーテーション、再生可能エネルギー、工場自動化、データセンターから医療技術に至る様々な産業の発展に寄与しています。8,000名の設計エンジニアを含む85,000名以上の従業員を擁するTE Connectivityは、『EVERY CONNECTION COUNTS』に基づき、世界約140カ国のお客様のビジネスをサポートし続けます。詳細はwww.te.com および LinkedIn、 Facebook、WeChat、 Instagram、 X(旧Twitter) をご覧ください。

詳細を表示