迎撃ミサイルの未来を形作る

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迎撃ミサイル用の TE コネクタおよび相互接続

TE は、迎撃ミサイル用相互接続のサイズを最小化することで、ミサイル内の空間を最適化して射程を最大限に延ばすのに貢献しています。

迎撃ミサイルは、他のタイプの防衛システムと同様に不可欠な要素です。

たとえば、イスラエルのアイアン ドーム地域ミサイル防衛システムでは、昼夜や気象条件を問わずさまざまな短距離ミサイルの脅威から戦域を防衛するために特別に設計された地上配備型迎撃ミサイルが使用されています。
 
防衛迎撃ミサイルの主な機能は次の 3 つです。
  • 地上・海上・空中から飛来する脅威を探知する
  • 飛来する脅威を追跡する
  • 飛来する脅威を標的に着弾する前に破壊する
 
米国は、多層防衛システムを構築するため、射程や能力がさまざまに異なる迎撃ミサイルを利用しています。第一層は米海軍の艦艇に搭載された迎撃ミサイルで構成されており、艦艇が海上から潜在的な脅威に接近して迎撃ミサイルを発射します。次の層は、米国国防総省の終末高高度防衛 (THAAD) ミサイル防衛システムです。THAAD は、迅速に配備可能な地上ミサイル防衛技術であり、地球の大気圏内外で大陸間弾道ミサイルを迎撃し破壊することを目的としています。第三層はパトリオット (目標物迎撃用追跡位相配列レーダ) ミサイルです。これは陸軍の最高峰の誘導型防空・ミサイル防衛 (AMD) システムで、配備された部隊や重要な資産を高度航空機、巡航ミサイル、戦術弾道ミサイルの脅威から守ります。

迎撃ミサイルの設計要素

ミサイルの種類、射程、標的にかかわらず、各迎撃ミサイルは脅威が探知された瞬間にすぐに機能する必要があり、そのためにさまざまな統合システムに依存しています。これらの各システムは多数のアセンブリやサブアセンブリで構成されており、それらが連携してミサイルが任務を確実に遂行できるよう支援します。

 

たとえば、誘導プロセッサ ユニット (GPU) はミサイルの心臓部であり、迫り来る脅威を探知してミサイルを目標に向けます。GPU は 1 つ以上の追尾センサに接続され、それらのセンサがレーダや赤外線画像などの技術を使用して迎撃ミサイルの目標を特定します。同時に、飛来するミサイルには探知を妨害するためのレーダ ジャミング装置やその他の対抗手段が組み込まれている可能性もあります。したがって、迎撃ミサイルには複数のセンサ オプションが装備されていて、目標を維持するためにオプションをすばやく切り替えられる必要があります。これらの各センサには、過酷な条件下でも完璧に動作する独立した電子システムが必要です。

 

GPU と追尾センサ以外にも、慣性測定ユニット、バッテリー、航空力学的操縦システム、姿勢制御システムなどの各サブアセンブリにいくつかのコネクタが装備されています。そのため、適切なコネクタを選択することは迎撃ミサイルの性能にとって非常に重要です。

最適なコネクタの選択

コネクタの種類とサイズは、防衛迎撃ミサイルの設計における制約要素のひとつです。堅牢性を損なうことなくコネクタのサイズを最小限に抑え、設計に対してシステム アーキテクチャ アプローチをとることで、ミサイル内部の限られたスペースを最大限に活用できます。

 

迎撃ミサイルの設計では、ほとんどの要素がサイズ、重量、電力 (SWaP) 分析の対象となります。各コンポーネントの SWaP 要件を最小限に抑えることで、ミサイルの射程を最大限に延ばすことができます。

 

ほとんどのミサイル メーカが実装しているソリューションは、MIL-DLT 83513 や MIL-DLT-32139 に適合するコネクタなど、角形のスモール フォーム ファクタ コネクタをベースにしています。これらの規格は、共通のコネクタを規定し、性能要件と試験要件を定義して、共通の設計を可能にしています。TE Connectivity (TE) は、MIL 規格に適合する Micro-D コネクタを幅広く取り揃えています。

 

TE は、MIL 規格の性能を超えて、追加のシール機能、改善されたシールド、異なるコネクタ ピン配置を持つ特別なクラスのコネクタも提供しています。これらのコネクタは、信号と電力の混合という MIL 規格には存在しない仕様にも対応しています。

 

TE の Nanonics コネクタ製品群は、Micro-D コネクタのワンサイズ下の製品です。Nanonics コネクタは通常、迎撃ミサイルの GPU、追尾センサ、その他のサブアセンブリで使用されているさまざまなプリント基板 (PCB) の相互接続に使用されます。Nanonics コネクタに切り替えると、標準的な相互接続のサイズと重量が軽減され、より複雑な電子設計をミサイルの限られた環境に組み込むことができます。

 

お客様のニーズに最も適した TE コネクタをお選びいただいた後は、TE のエンジニアが最適な相互接続ソリューションの構築をお手伝いいたします。

迎撃ミサイル用の完全な相互接続の構築

TE の強みは、お客様のミサイル仕様に合わせた相互接続の設計・構築やケーブル アセンブリ一式の納入に必要なすべての構成要素を提供できることです。当社は、基盤要素であるコネクタから始めて、ミサイルの誘導、センサ、その他の重要なシステムを接続して制御する電子ボックスの間の相互接続を設計できます。また、ミリタリ用途の過酷な要求を満たすよう設計されたケーブル アセンブリを構築するために、結線の両端のコネクタ、コネクタ同士を接続するワイヤとケーブル、編組、バックシェル、スリービングも提供しています。

 

広範な製品ポートフォリオを提供し、幅広い業界での経験と豊富な知識を持つエンジニアに支えられた TE は、MIL 規格に適合するコネクタの供給元として信頼されています。ミサイル メーカやその協力会社は、ミサイルの先端から尾部まで均質な設計を実現するために TE の力を頼りにしています。

防衛技術ソリューションについて TE にお問い合わせください

TE が提供しているのは、A 地点と B 地点をつなぐ製品だけではありません。TE のエンジニアは、お客様のプロジェクトに最適なソリューションを見つけるお手伝いをいたします。TE は、防衛機器メーカや協力会社の今日のニーズを満たしながら、信頼性の高い堅牢な相互接続に対する将来の需要にも応えるソリューションに投資し続けています。新たなミサイル設計や開発プロジェクトについてお困りの場合は、ぜひ TE にお問い合わせください。当社のエンジニアが解決策をご提案いたします。

主なポイント

  • 飛来する脅威を標的に着弾する前に探知、追跡、破壊する迎撃ミサイルの能力は、各サブアセンブリのミッション クリティカルなコネクタに依存しています。
  • 堅牢性を損なうことなくコネクタの SWaP 要件を最小限に抑えることで、ミサイル内部の使用可能なスペースを最大化し、射程を延ばすことができます。
  • TE の Micro-D コネクタと Nanonics コネクタは、MIL-DLT-83513 および MIL-DLT-32139 規格の性能を満たすかそれを上回っており、ミサイル メーカや協力会社が最適な相互接続ソリューションを設計するのに役立ちます。
  • TE が提供しているのは、A 地点と B 地点をつなぐ製品だけではありません。TE のエンジニアは、お客様のプロジェクトに最適なソリューションを見つけるお手伝いをいたします。