夜の製油所

ケース スタディ

石油業界に役立つ熱収縮

TE では、オマーン砂漠の石油精製所を支援するために革新的な熱収縮結線を開発しました。石油ガス生産は、オマーン・スルタン国の経済の柱です。この過酷な環境の中で、機器は高温や紫外線放射、重度の汚染を伴う状況に耐える必要があります。

TE の Raychem 熱収縮技術は、40 年以上にわたって公益事業や産業の役立っています。中でもオイル バリア性、難燃性、耐火性などの優れた特性により、このテクノロジは極限環境に最適です。

石油生産は、オマーンの砂漠地帯で行われています。ここでは、電気コンポーネントが過酷な環境に直面します。どのような故障も絶縁破壊につながるおそれがあり、結果として石油生産の停止を招きます。また、故障のリスクは以下の要因によってさらに増大します。

  • 最高気温 60°C
  • 高い紫外線レベル
  • ディーゼル車排気ガス中の硫黄
  • 砂による損傷

 

これらの要因が組み合わされると、局部的な穿刺を生じる可能性があり、応力制御や結線およびケーブル シールド ワイヤの絶縁材の過酷な浸食に時間を費やすことになります。 

オマーンの石油ガス探査・生産会社は、主に同国の原油およびガス供給に携わっていますが、広大な採掘現場全域にわたり数百台の熱収縮結線を装備していました。この石油生産会社は、世界中に炭化水素を輸出しており、数百に上る生産現場と数千に上る生産油田では停電の余裕などありません。  

わずか 2 ~ 3 年で 33 kV 熱収縮結線が故障したために絶縁破壊に直面していたオマーンの石油会社では、過酷な条件に数年以上耐えることができる製品を探していました。効率の良い、安全性と信頼性に優れた取り付けは、同社の最優先事項です。 

1000+

生産現場数

100+

生産油田数

33 kV

Raychem 熱収縮結線

TE Connectivity (TE) のエンジニアは、お客様のチームと密接に協力し合い、この問題解決に理想的な EVA (エチレン酢酸ビニール) 材料を使って新しい 33 kV 熱収縮結線を設計しました。この協力体制の結果、余分な絶縁層を備えた革新的な熱収縮結線が開発されました。この熱収縮結線では、結線低部の絶縁チューブの肉厚が厚くなっており、その結果としてピン ホールのリスクが大幅に削減します。  

 

TE の設計で培った経験に Raychem の専門技術が融合された成果です。特別に開発された当社の EVA 材料は、紫外線放射抵抗性が高く、表面のひび割れの割合が非常に低いため、熱収縮結線の生産に応用されています。それは、砂漠のような過酷な環境に耐える理想的なソリューションでもありました。

「TE は、環境ストレスの組み合わせに耐えて長期にわたって効果が続く、カスタマイズされた熱収縮結線を提供することによってその実力を実証しました。」

TE の専門家は、材料の選択から取り付け時の技術サポートまで、お客様のチームを支援しました。 

カスタマイズしたソリューションをお客様に提供することによって、ソリューション プロバイダとしての TE の位置づけが強化されました。お客様は、仕様の中に EVA 材料を基盤とした TE 製品を取り入れ、当社は 33 kV 熱収縮結線、絶縁体、サージアレスタの主要サプライヤとなりました。