PIN 型/アバランシェ フォトダイオード

TE ではお客様の特定の要件を満たすため、高感度、高速、低暗電流を特長とする、幅広い技術を駆使した各種フォトダイオードをご用意しています。TE のセンサは、レーザー測距器、LIDAR システム、医療機器、高速光通信、測光用途など、高精度の光測定を必要とする用途に合わせて最適化されています。

フォトダイオードは、光を電圧 (光起電力効果) または光電流に変換する能動部品です。 このプロセスの物理的基礎となるのが、シリコン半導体の P-N (正負) 接合です。十分なエネルギーを持つ光子が検出器に吸収されると、電荷キャリア (電子とホールのペア) が形成され、このペアが空乏領域で分離されて光電流が発生します。

製品の特長

TE のフォトダイオードにはセラミック タイプと金属タイプがあり、以下の特長を備えています。

  • 低バイアス電圧での高ゲイン
  • 低静電容量での高速な立ち上がり時間
  • 高感度

注目の用途

  • レーザー スキャナ (LIDAR)
  • レーザー測距器
  • レーザー調整
  • 分析機器
  • 精密測光
  • 医療機器
  • 高速光通信

フォトダイオードはどのようにして光強度を測定するのですか?

フォトダイオードは光電効果を利用します。フォトダイオードは P-N 接合を持ち、そこで入射光子によって自由電子とホールのペアが生成されます。単位立体角あたりの光束のことを「光強度」と呼びます。シリコンにドーパントを注入することで、ビルトイン電界が形成されます。この電界で、生成されたキャリアが分離されて金属接点に誘導されます。逆バイアスを印加すると、光強度に依存する光電流を測定できます。

どのフォトダイオードを使用すればよいですか?

使用するフォトダイオードは、個々の用途に応じた次の要件に基づいて選択してください。活性領域の開口サイズ、開口の形状 (円形か、正方形または長方形か)、入射光の波長、必要な応答時間と帯域幅 (パルス入射光源)、増幅の必要性 (光信号電力レベル)、その他の光電気パラメータ (暗電流、容量、感度など)。

フォトダイオードはなぜ逆バイアスで動作するのですか?

陽極に負の電圧、陰極に正の電圧を印加することを「逆バイアス」と呼びます。したがって、N 層の自由電子は正極に引き寄せられ、P 層のホールは陰極に引き寄せられます。逆バイアスをかけると、空乏領域のサイズが大きくなり、入射光によって発生した電流のみがイネーブルになります。空乏領域の電界強度がより高くなるため、応答時間が向上します。

フォトダイオード アレイとは何ですか?

フォトダイオード アレイとは、個々のフォトダイオードが 1 次元または 2 次元に配列されたもの (ディスクリート アレイ)、または 1 つのチップ上に複数の活性領域があるもの (モノリシック アレイ) です。

アバランシェ フォトダイオードとは

アバランシェ フォトダイオード (APD) は、アバランシェ効果に基づくゲイン機構を内部に備えています。そのため、弱い光信号を測定可能な電流に変換するのに適しています。アバランシェ フォトダイオードは、逆電圧に応じて線形または非線形のモードで動作するよう設計できます。非線形モードのことを「ガイガー モード」と呼びます。

アバランシェ フォトダイオードの動作モードとは

標準的なダイオードでは、電子の衝突によって電子とホールのペアが生成されます。このホール ペアにより、計測可能な光電流が流れます。APD では、逆バイアス電圧を加えて電子なだれを生じさせます。この結果、電子とホールのペアが加速されます。その結果生じる衝突電離により、さらなる電子が伝導帯に流入します。これらの電子によってより大きなエネルギーが吸収され、さらに多くの電子が伝導帯に励起されます。このプロセスはアバランシェ降伏と呼ばれ、数百倍のアバランシェ増倍率を持つ検出器を実現します。

APD の一般的な用途とは

APD は、高い変調周波数を扱う用途にも使用されます。一般的に、60 MHz 程度の周波数では、アバランシェ効果によって増大する雑音レベルは、通常のフォトダイオードと外部機器によるゲインの組み合わせによって生じる雑音レベルより低くなります。APD は一般的に、レーザー スキャナ、LIDAR システム、分析機器、距離および速度測定器に使用されます。

PIN フォトダイオードとは

フォトダイオードでは、シリコン半導体の P-N 接合がこのプロセスの物理的基礎となります。十分なエネルギーを持つ光子が検出器に吸収されると、電荷キャリア (電子とホールのペア) が形成され、このペアが空間電荷領域で分離されて光電流が発生します。

 

PIN ダイオードは、ほぼ真性に近い半導体層 (i 層、通常は空間電荷領域) を、p 型ダイオードと n 型基板とで挟み込んだ構造となっています。ただし、この用語は、逆導電性を持つコンポーネントのうち、他の非線形効果が使用されていないものを意味することもあります。

光検出器とは何ですか?

光検出器またはハイブリッドは、フォトダイオードとトランスインピーダンス増幅器 (TIA) を組み合わせたものです。入射光がフォトダイオードによって電流に変換された後、その光電流が TIA によって電圧に変換されます。TIA は電気信号の増幅にも使用できます。

光検出器とフォトダイオードはどこが違うのですか?

フォトダイオードは電流を出力するのに対し、光検出器は電圧を出力します。

光検出器の主要な 2 つのタイプとは何ですか?

PIN フォトダイオードは P-N 接合を持つ通常のフォトダイオードで、幅広い用途に使用できます。APD は内部ゲイン機構を備えたフォトダイオードで、LiDAR 飛行時間測定などの低い光信号に使用されます。